……見つけてしまいましたね。  このドキュメントは、「今日のおことば」で突発的に連載された「WithYou 〜みつめていたい〜」SD小劇場「どきどき、二人だけの夜」最終話(1999/11/22日掲載)の、『仲良くなった』というのが一体どのように『仲良くなった』のかを説明するためのドキュメントです。  説明の都合上、小説の形式をとっていますがご了承下さい。  このドキュメントを読むことで、『仲良くなった』=正樹と乃絵美の真実の愛の姿=ピュアラブがご理解していただけるものと作者は確信しております。  しかし、残念ながら真実のピュアラブはおこちゃまには刺激が強すぎるため、閲覧することをいろいろな柵(しがらみ)によって禁止されています。従いまして十八歳未満の方は、すみませんが以下の文章の閲覧をご遠慮下さい。  また、「エロエロは許さん」とか「こんなん乃絵美ちゃうわい」とか「えっちなのはいけないと思います」「sugichさんは硬派なお人じゃけんのぅ」なんていう方も、以下の文章を読まれないことをお奨めします。もしもまかり間違って魔が差して読んでしまい、『がび〜ん、読むんじゃなかった』などと思われても、それは後の祭の自己責任です。運が悪かったと思ってあきらめて下さい。  それでは心の準備はOKですか?        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        :        : 「乃絵美」  ベッドの上、ひざの上に抱いた愛しい妹の耳元で、その名を囁く。  白い陶器のように美しい首筋、そのうぶ毛。唇がふれるかふれないかぐらいの微妙なところに軽く息をふきかけながら、正樹はもう一度、彼女の名前を囁いた。 「……乃絵美」  唇が、そっと触れた。   ピクっ  上気した肌が、微かに震える。  後ろから、耳のつけ根から首筋をゆっくりと下りてくる唇の感触に、震えて、小さく声を漏らした。優しく髪を撫でる正樹の手のあたたかさと、肌に触れる愛しい人の唇の湿り気と、その息づかいに、心を震わせた。 「んぅ…」  気付くと、正樹の左手が、いつのまにかパジャマの下へとすべりこんでいた。  円をえがくようにして、小さな、けれどとても柔らかな胸を撫でる。  乃絵美は、胸を撫でる正樹の手に、服の上から自分の手を重ねた。  人差し指と中指のつけねの固い骨の部分に指先を置いて、布地ごしに正樹の大きな手に自分の小さな手を重ねる。それは、正樹に胸を撫でられてるのと同時に、自分で胸をいじっているようにも思えた。  半開きになった唇からこぼれ出る、ゆるやかな、それでいてしっとりと微妙に湿り気を含んだ乃絵美の息遣いが、小さく部屋に響く。 「乃絵美、自分でボタンを外して」  ゆるく目を閉じていた乃絵美の耳に、正樹の声が届く。 「ぁ、うん……お兄ちゃん」  乃絵美はその声に、重ねていた手をピクっとひっこめると、少しためらいがちに両手を離し、兄の言うとおりにパジャマのボタンを上から順にのそのそとを外しはじめる。   ぷち……ぷち……  乃絵美の、その小さな胸が外気に晒される。まぶしいくらいに白く美しいそれが、ぷるんと小さく震える。  正樹は下からかかえこむようにして、柔らかな薄い胸を掌で包む。そして、さっきよりも大きな円を描いて、ゆっくりと、強く、胸を揉む。時折、ふくらみの先にある可愛いピンク色の突起を指先で優しく挟みこみ、すりあわせ、繰り返し刺激を与える。  ボタンを外し終わった後、乃絵美はもう一度正樹の手に自分の手を重ねようとしたが、正樹の掌と指先が作り出す快感の波に、両腕を落として、息を弾ませる事しか出来なくなっていた。  愛しい妹の乳首は、硬く、痛々しいほどにピンと立っていた。  乃絵美の吐息が、兄の手の動きの緩急に合わせて少しずつ激しくなっていく。  正樹は、上気した妹の胸への愛撫をしばらく続けた後、今度は左手をその白いお腹の上に持っていく。つつと手をすべらせながら、お臍のあたりで丸く指をくねらせる。  そのまま、お臍から下、左の腰骨の下、おしりと順番に、マジャマとパンティに手をかけて――お腹が綺麗にまる見えになるように――股の付け根あたりまでずり下ろした。乃絵美は無意識のうちに少し腰を浮かせて、兄のその動作を邪魔しないよう動いていた。 「左手を、あげて」  乃絵美に左腕を上げさせて、二の腕から脇の下にかけて丹念に舌を這わせる。その間も、正樹の左手は、乃絵美のお腹を優しく撫で続けていた。  脇から頭をぬいて、乃絵美に左手を下ろさせる。  胸を触っていた右手は、左手に合わせて下ろして、今度は両手で、後ろから乃絵美のお腹を抱きかかえるようにする。  乃絵美は、「はふっ」っと息をついた。  正樹は、安心したように小さく声を漏らした。  静かな、二人の心臓の音だけが聞こえるような数瞬が過ぎて。 「乃絵美のお腹、すべすべしてて、ちょっとつめたくて…。  触ってるとなんだかとても幸せな気分になる…」  正樹は、左手でもう一度お腹を撫ではじめる。 「…お兄ちゃん」  乃絵美は正樹の言葉にそう応えると、触れられ撫でられている自分のお腹と兄の手を見ようと頭を傾げた。  まぁるくゆっくりと、肋骨の下から恥丘の近くまでを、優しく、時々指先でリズムをとるように押さえつけながら、愛撫する兄の左手の動きに見入る。  お腹を、優しく優しくなでられてるということ。  大好きなお兄ちゃんに優しく頭を撫でてもらうのと同じような、幸せでポーっとした感覚が、乃絵美の身体をさらに熱くしていた。                  §  誰にも触れられたことのないであろう乃絵美のそこは、ほんの少し翳りがある程度で、十六歳という年齢にしてはかなり薄いものだった。  それは、彼女自身から染み出した汗と愛液によってぴっとりと恥丘にはりついた陰毛の間に見える肌の部分――少し赤みがさして熱を持った肌と、濡れて縮れくねる薄紫の糸と糸の間――の方がまだ多く見える程度にすぎない。  正樹は再び顔を近づけて、ゆっくりと舌を滑らせる。  ちろちろと舌先に感じるのは、舐める動きに合わせて微かに動く柔らかな細糸の乱れ。熱く柔らかい、妹の恥ずかしい肌の部分の舌触りを引き立てるのは、少し酸味のある、汗と愛液の混じった『女』の味。  乃絵美の腰を、愛撫しやすいように自分の胸により強く引き寄せ、顎を下げ、そして兄の舌は、往復する動きを繰り返しながらさらに妹の中心へと近づいていく。  さらに熱く、さらに柔らかく愛おしい場所へ。 「…ゃ…ぁ……恥ずかしい、よ…」  微かな掠れるような声をあげて、乃絵美の太腿は正樹の頭を挟み力を加えようとする。逆に正樹は、それを制止するように乃絵美の膝の裏に内側から手をあて、外に広げてゆっくりと力を加える。 「…ぁ…はぁ……くぅ…ん」  少し苦しげな乃絵美の声に、正樹は両手の力を緩め、舌で愛撫することを一時止めて少し顔を離す。  上気した肌色の谷間、薄い恥毛に囲まれた乃絵美の中心には、ぬらぬらと濡れてピンク色に息づく、柔らかな粘膜の重なりがあった。  そして、目線を上げる。  恥ずかしさのためか、乃絵美は両手で顔を覆っていた。  けれど兄の舌による愛撫が止まったことで、荒く忙しなかった呼吸はだんだんとゆっくりとなっていき、それに合わせるようにして少しずつ顔を覗かせていく。折れて『く』の字になったお腹から、兄の胸にもたれかかるように持ちあげられた腰。そしてそこから前に向かって、兄の手で支え折り曲げ広げられた自分の太腿。その太腿の間――彼女の、誰にも決して見せたことのない大切な秘部の――すぐ傍には、乃絵美の大好きな兄の顔があった。  正樹は、乃絵美の視線を受け止めた。  妹は、兄の視線を受け止めた。  兄はそして、妹の秘部への愛撫を再び繰り返し始める。  けれど妹は、今度はその光景を、実の兄が、実の妹の○○○○を愛撫する様から、目を逸らすことが出来なかった。 『お兄ちゃん……ずっと、憧れていたお兄ちゃんが。  いつもそばにいて、私を気遣ってくれていたお兄ちゃんが。  私の大好きなお兄ちゃんが。  私を、私のあそこを、舐めてくれている。  優しく、ずっとずっと何度も何度も愛してくれている!!』  太腿に、もう一度ギュっと力が加わる。 『大好きなお兄ちゃんに、私は、今、愛されている』  その想いだけが、乃絵美の心の中を嵐のように駆け巡った。  目を閉じると、自然と涙が零れた。  悲しい涙ではあるはずがなかった。それは、兄に愛されているということを身体中で感じることが出来た、そのことを理解したからこその涙だった。  兄によって途切れることなく与えられ、乃絵美の心と身体を蕩かせる性の悦び。  重ね合わされる口唇ともう一つの唇。兄の舌は妹の性器を舐めあげ、妹の唇はしとどに濡れて兄の舌を迎え入れる。ぬるりぬるりと何度となく蜜壺に舌は差し込まれ、抜かれ、その周りをなぞり、溢れ出た愛液をさらに啜りあげる。包皮の中に隠れていた肉芽は、赤く大きく充血してその姿を外気にさらす。それを舌先で転がし、ついで唇を添えると軽く歯を当てる。  びくん、びくんと、乃絵美の身体は正樹の愛撫に合わせるように律動を繰り返す。彼女の張りのある瑞々しい肌の下で、腿の筋肉が強張り収縮してまた弛緩する、その動きを正樹は手の平でしっかりと感じ取る。 「…ぁ…ぁん……お兄ちゃん、お兄ちゃん」  乃絵美は、今までずっと我慢していた声を、もう、我慢できなくなっていた。  頬をつたい落ちる涙の雫とともに、禁忌という名の心の戒めは解かれ、理性という名の厚い幾重もの衣は消え失せて……そこには、乃絵美のピュアな裸の心だけが残る。今、彼女の胸を占めるのは、ただ熱く蕩けるような快感のうねりと、それとともに湧き上がる兄への想い、喜びと悦びの二重奏だった。 「…ふぅあ、は、は、はぁぁあ…私、わたし、乃絵美、あ…気持ちいいよ、わたし、お兄ちゃん、お兄ちゃん、気持ちいいの!」  突然、乃絵美の高い悲鳴のような泣いているような声が、部屋中の空気を震わせる。  この時まで、そんな乃絵美の激しくよがる声を聞いたことがなかった正樹は、驚いて彼女の花びらの中心から舌を引き抜き唇を離すと、もう一度彼女の顔を見やった。  けれど乃絵美は兄のそんな行動に、イヤイヤをするように首を振って答える。 「お兄ちゃん、やめないで。お願い、もっと、もっとお願い、私を、乃絵美を愛して…お兄ちゃん」  乃絵美のその哀願の声は、正樹の心を激しく揺さぶった。  まるで、大きな金槌でガンとなぐられたような衝撃。強く激しい信じられないほど暴力的な情欲の固まりが、心の奥底からぐらりと沸き上がる。 『乃絵美を、俺のものにしたい。  乃絵美を、メチャメチャにしたい。  乃絵美のあそこを、俺のもので貫きたい愛したい抱きたいメチャメチャになるまで愛したい犯したい貫きたい射精したい入れたい抱きたい抱きたい出したい愛したい貫きたい愛したいあいしたいあいしたいしたい、愛し合いたいっ!!』  乃絵美の手が、正樹に向かって広げ伸ばされる。  抱えていた妹の細い脚を離し、小さな腰をベッドにおろすように身体をずらして、そして兄は、伸ばされた妹の手を取り、その華奢な身体の上に覆い被さった。  見つめ合う。  そして、キスをする。  深く、舌を絡め合う、互いに貪り合うような激しいキスを交わす。  唇を離すと、顔の向きを変えて再び唇を重ねる、それを何度も何度も繰り返す。ちゅぱ、ちゅぱ……という水を含んだいやらしい音が室内を満たす。それは、これから二人が行う、兄と妹が愛し合うという背徳の行為を、互いが互いを赦し合うための最期の儀式だった。 『受け入れられるはずがない、許されるはずがない……俺は、そう思っていたんだ』 『受け入れられるはずがない、許されるはずがない……私は、そう思っていたのに』  ――おまえたち兄妹はおかしい。    普通じゃない、異常だ。    変態だ。    世界中の誰も、そんなお前たちの汚れた行いを許しはしないだろう―― 『けれど、乃絵美は、俺を赦し受け入れてくれる』 『けれど、お兄ちゃんは、私を赦し受け入れてくれる』 『たとえ世界中の誰もが[俺/私]達のことを許し受け入れてくれなくても、どんなに罵られても、世界中でただ一人の、他の誰でもない[乃絵美/お兄ちゃん]が[俺/私]を赦し受け入れてくれるから。  だから……もう、何も恐くない』                  §  最後の長い長いキスの後、唇を離すと、銀色の糸が二人の唇の間をつつと渡り、細くなって切れ落ちる。  深く息を吸い込む。  ゆっくりと瞼を開く。  乃絵美の乱れてほつれた幾本かの前髪が、汗で額にぴっとりとはりついている。  まなじりにはまだ乾かない涙の雫が残り、頬はその涙と汗とで上気してさらに赤みを増す。互いの唾液で濡れて光る唇は、半開きになって熱い湿った吐息を漏らす。  長いまつげは濡れて震え、その両の大きな瞳は、これから自分の身に刻まれるであろう兄との絆に、不安と、期待と、そして性愛の喜びの色を湛えて熱く潤んでいた。  切ないほどに輝いている、二人の気持ち、高まり。 「お兄ちゃん…」 「乃絵美…」  もう一度二人は見つめ合い、そして、小さい、けれど限りなく優しい声で互いを呼びあった。  正樹は、つながれた手を再び強く握りなおす。  乃絵美も、兄に応えてギュッと握り返す。  すると正樹は、満足したかのように指の力を抜いて手を離し、妹の頬を軽く撫でてから身体を起こすと、乃絵美の両腿の間に腰を再び落とした。  黒々とした陰毛の中から天を向いて突き上がり、硬くぴんぴんに張り詰めた兄のペニスは、これから与えられるであろう柔肉の予感を前に今か今かと打ち震えていた。ビクン、ビクンと血管が脈打つ。その先は、妹を何度も繰り返し愛撫した時の興奮のままに染み出た先走りの液に濡れて、蛍光灯の光を受け、てらてらと光っているよう。  ドクン、ドクン  正樹はその強暴な自分の分身に手を添え、憤りの先を無理矢理変えるように下を向けさせる。  どきん、どきん  乃絵美は、怖れるような静かな呼吸を繰り返し、恥ずかしさと期待とに真っ赤になりつつも、濡れた目でじっと兄の手と腰の動きを見守っていた。そして、うまく兄が位置を合わせられるよう、少し腰を浮かし、脚をさらに開く。  正樹はしっかりと場所を確かめながら、とろとろと十分に愛液に濡れて口を開きかけた妹の膣口に、その先端を押し付け当てがった。  ぴくんと、乃絵美の身体が一瞬強張って震える。  濡れた性器と性器が触れ合い、ぴちょり、とも、ぬるり、とも聞こえ感じられた。  ふぅ、と正樹は一度息を吐いて大きく吸うと、臀部に力を込める。  そして、ぐぐっと腰を前に押し進める。  乃絵美に当てられたペニスの先端は、最初、にゅるぅ、と膣の入り口の肉をかきわけるようにして進み、そしてそのまま、雁首までの一番太い先の部分までが、ずぶりと押し込まれた。 「ひあっ!!」  初めて自分の身体に受け入れる異物、その衝撃と痛みに、乃絵美は悲鳴をあげる。  下腹部の中心に何かが進入してくる。いや、すでにその入り口はその凶悪な異物に侵されている。  兄の愛撫によって十分に濡れてはいた。けれど、痛い……たまらない、痛み。  それが愛しい兄のペニスであることもわかっている、それを受け入れることに何の抵抗も無いと、むしろ喜びさえ感じていたはずなのに……心ではいくらそう思っていても、まだ幼いといえる処女の身体は、逆にそれを受け入れることに強い抵抗を見せた。そしてそれはそのまま、彼女にとっては激しい痛みとなって返される。  眉をしかめて、歯を食いしばり、まさに『身を裂かれる』痛みに乃絵美は堪えようとした。  けれど、痛い……たまらない痛みが身体を貫く。 「あっ、はぁっつはっはっ…」  涙がぽろぽろと零れる。  けれど、兄の侵入は止まらない。  正樹は、生まれて初めてペニスに感じる柔肉の感触に、ぎちぎちと無理矢理押し進め開いていく妹の膣の締め付けに心を奪われていた。  最初に己の先に感じたもの――妹の膣口の、小陰唇の粘膜、それと互いに触れ合った時には、もしかしたらそれだけで射精してしまうんじゃないかと、そう思ったほどだった。それでもその時は、乃絵美が痛がったらすぐに止めようという気遣いの気持ちが、まだ残っていた。  けれど、ついに妹の中に向けて腰を進めた時。自らの亀頭が、窮屈な、それでいて果てしなく柔らかな肉の壷の中にすっぽりと包まれるその気持ち良さ、ゆっくりとゆっくりと少しずつ、けれど決して止まることなく、自分のモノが妹を貫き抉り込んでゆく、その快感に囚われてしまった。  小さな悲鳴が聞こえたように思った。  己が抱くか弱い妹の身体が、頑なに強張った。  けれど、止められなかった。  妹の膣の中に埋もれ、まだ全てではないが確かに繋がっている己がペニス、生々しい性器と性器の繋がる様、ただそれだけに正樹の心は奪われていた。 「はぁーはぁー」 「……っ! ……っ!」  ペニスの先端に、何か、今までと違う抵抗を感じる。  正樹は、その感覚が一体何なのかを理解した……それでもやはり、止めることができなかった。今、ペニスを包み込む柔肉と、その先が触れる妹の処女の証は、ただ、自分に貫かれることを待ち望んでいるだけのように思われた。  乃絵美の声も、何も、聞こえない。  ただ、侵し貫きたいという欲望だけが心を支配している。  ドクンドクンと、心臓がさらに早鐘を打つ。  瞬間、息が大きく荒くなる。 「はぁ! はっ、はっつ!」  その勢いを腰に乗せ、妹の身体に覆い被さるようにして、一気に、貫いた。  ぷちんと、何かが破れ切れたようだった。  すぐ下で、また、悲鳴がしたようだった。  ずるぅと、一気に――さっきまでのじわじわと引き裂いていくようなものとはまったく逆に――妹の膣の奥底までを貫き通す。異物を受け入れきれない膣肉は、それを押し返すように強く強く締め付けるが、それは何の抵抗にもならない。  そしてついに、兄の先端が妹の女の最も深い部分に触れ、妹のまだ幼い膣が兄自身で全て満たされた時。  ようやく、正樹は、妹の、乃絵美の泣き声を聞いた。 「…っ…ひっ…ひっ……いたい、痛い…よ」  はっと、今まで靄がかかっていたような頭がはっきりとする。  聞こえてきたのは、愛する妹が、兄のペニスに貫かれている、その痛みに堪えかねて切れ切れにあげる、苦しげな涙の混じりの声だった。 「ひぃ、おにいちゃ……あぁう」  気がつくと、苦しげに上下する小さな胸と、そして、乃絵美の顔が目に入る。  目に涙をいっぱいに溜め、瞬きをする度にその涙は零れ。肩をせばめて、両手に思いきり力を入れてシーツを掴み、歯をくいしばり、それでも堪えられない痛みに口をぱくぱくとさせて「おにいちゃん、おにいちゃん」と繰り返す。  けれど、それなのに。  乃絵美は、ようやく正樹が自分をきちんと見てくれたことに気付くと、己の身を裂く痛みに堪えて、震える弱々しい笑顔を見せて、言った。 「お…兄ちゃん、私達……ようやく、一つ、に、なれた、ね。  うれしい、よ、おにいちゃ……」  痛々しい声。  涙。  なのに、乃絵美は微笑んでいる、必死に。 「ごめんっ、乃絵美っ!! 俺はっ!!」  激しい罪悪感に、正樹はすぐさまペニスを引き抜こうとする。 「だめっ!!」 「……乃絵美」 「はぁ…は、だめだよ、お兄ちゃん…」 「…乃絵美……」  苦しそうな息の中、それでも乃絵美は微笑み続ける。 「わかった……ごめんな、乃絵美。  俺は、ほんとうはおまえを気遣って、もっと優しくしなくちゃいけなかったのに。  しばらく、こうしてじっとしていよう。それで、いいか?」 「うん、お兄ちゃん…」  ずくん、ずくんと兄のペニスを咥え込んだ部分が疼く。貫かれた処女膜、その傷口に触れたペニスの脈動がそのままじんじんとした痛みとなって伝わり、また、いくら動かないようにしているとは言っても、重ね合わせた肌が擦れて腰が少しでも動くと、そこから力が加わってさらに身を切るような痛みが送られてくる。 『痛い……痛いよ…おにい――』  反射的に声が出そうになるのを、乃絵美は必死になって堪える。  その言葉を決して口にはしたくなかった。今、もう一度それを口にすれば、きっと兄は自分を抱いたことを後悔してしまう、妹に辛い思いをさせている自分自身を酷く責めてしまうに違いないと、そう思った。だから必死になって堪えるしか無かった。痛くても、どんなに辛くても、それでも私は大丈夫だよ、と。  けれど、妹の目から溢れ出る涙と無理をして微笑もうとする姿は、それだけで彼女が今どれだけの痛みに堪えているかを兄に想像させるには十分だった。 「痛いか?……痛い、よな……ごめ―」 「お兄ちゃん、お願い……ぁ…キス、して…」  兄の言葉を遮るように、乃絵美は正樹に自分からキスをねだる。それは、今彼女が欲しいのは、決して兄の謝罪なんかではないことをわかって欲しかったから。  気持ちを察して、兄は妹の望むままにキスをする。  最初は、ちゅっ、ちゅと優しく唇だけをふれ合わせるフレンチキス。そして、唇をしっかりと重ね合わせる恋人のキス。顔をいったん離してもう一度唇を重ねると、今度は互いの舌を触れあわせて、そして絡め合う激しいディープキス。  正樹は、セックスをしたままのキスがこんなにも気持ちのいいものだということを、初めて理解した。  ゆっくりと互いの顔を離して息をつくと、二人は少し恥ずかしげに微笑みあう。  そして乃絵美は、囁くように小さな声で言った。 「……お兄ちゃん……もう、私、平気だから」 「…でも―」 「でも、ゆっくり、優しく、して…」  乃絵美の太腿を抱え込んだ正樹の手に再び力が加わり、腰を引いて、また押し出す。  ゆっくりと、ゆっくりと、妹の身体を気遣いながら、奥まで進めて届いた時には、一度動きを止めてすりすりと互いの恥部を擦り合わせる。  次いで、今度は逆にゆっくりとゆっくりと引き抜きながら、代わりに妹の胸を唇で愛撫する。痛みを少しでも忘れられるように、大事に優しく舐め上げて、時たま乳首を軽く噛んで刺激を与えて、また舌先で転がす。 「う、うん…んっ…」  そして再び妹の中にペニスを進めると、今度は鎖骨、首筋、顎に舌を這わせていく。 「おにいちゃ……おにい……にゃ」  顎からそのまま唇の横、頬に押し付けるようにして舐め上げる。乃絵美の汗と、涙の味。さらに身体を倒し、華奢な両肩の下に手をまわして抱きかかえると、耳元で妹の名を呼ぶ。 「……乃絵美…乃絵美…」  兄のその声に、妹は、全てを受け入れる限りなく優しい声で応えた。 「…大丈夫、お兄ちゃんだから……お兄ちゃんだけだから………私、幸せだから…」  今までのゆっくりとした腰の動きはそのままに、さらに深く、より深く、妹の膣をえぐるように腰を密着させる。下腹にぐぐっと体重をかけ、こねてひねり上げ、突き上げる。汗と愛液とで濡れた肌がにゅるりにゅるりと擦り合わされ、離れ、また擦り合わされる。何度も繰り返すうちに、それがさらに強く深く、腰の動きが大きくなる。 「乃絵美…はぁ、はぁあ…乃絵美…」 「ひ…ひ、くる、し……苦し、いよ、おにちゃ……はひ…」  圧迫された下腹の苦しさに、思わず乃絵美は細切れの抗議らしき悲鳴をもらす。  けれど正樹はその声には応えず、息を荒げたまま熱にうなされたように腰を動かし続ける。 「はぁぁ、はぁあ、はぁあ…」  深く挿入する度、己の怒張がさらに太さと硬さを増して行くように感じられ、それに比して妹の柔肉がぎちぎちと痛いくらいに締め付けを増す。その快感と、乃絵美のあげる高くか細い喘ぎ声が、さらに正樹の欲望を刺激する。 「いやぁ……ひぃ……ひぃあ、あ、ぅあぁっ…」  乃絵美は胸に抱え込まれた両腕に力を入れ、無意識の内にどうにか逃れようと儚い抵抗をするが、正樹はその右手首を掴むとシーツへ押さえ付け、掌を滑らせ指と指を強引に絡み合わせる。そして左腕を妹の背から腰を抱えられる位置へ移し、持ちあげ、身体を倒して互いの胸を完全に密着させる。ピンと立った乳首が擦り合わせられ、そこから新たな快感が紡ぎ出される。  兄の腰の動きがゆっくりとした動きから逆に強く早いものと変わり出す。 「乃絵美いっ!!」 「やっ…やっ……あひっ……おにいちゃん、私、わたっ……ひあっ」  二人が繋がった隙間から太腿まで垂れ落ちる赤い破瓜の血と次第に粘り気を増す愛液とを潤滑油にして、ぐちゅぐちゅと幾度となく抽送が繰り返される。兄の肉棒を包み込む左右の肉襞は、挿入される動きに合わせてにゅるとめり込み、逆に引き抜く時にはぬめぬめと絡みまとわり付く。  性器を中心にした激しい痛みと、擦り合わされる乳首、互いの恥骨に挟まれたクリトリス、そして兄の肌と触れている身体中の全ての部分から広がるどうしようもない快感、煮えたぎるような熱の奔流に身体中が掻き回され、乃絵美は気が狂いそうだった。  そして、もう堪えきれないと、正樹は獣じみた欲望のままに早く激しく腰を打ち突け始める。 「ひ、あひっ、いっいいっいあ…ぁあ、あ、あっ、あっっつ!!」 「乃絵美っ!! 乃絵美いっつ!!」                  § 『こんなにも痛がっている妹の、その表情が、気が狂いそうになるほどに愛おしい。  汗と涙と涎でぐちゃぐちゃになって、痛みに歯をくいしばり、それでもなお堪えられない痛みに、口を開くと、「おにいちゃんおにいちゃん」とうわ言のようにか細く息も絶え絶えに繰り返す、その声が。  俺に貫かれて泣く妹。  俺に愛撫されて、鳴く妹。  それが、限りなく愛おしい』   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ 『止まらない、止められない。  止めたくない、止められない』 「はっはっはっはっ」 「はっはひっはひっ。ふああふあ、あひっ」   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ 『妹をなかせているのは、他でもない、この俺だ。  乃絵美を泣かせたくない、乃絵美を泣かせる奴は許さない、俺が守ってやる、そう思ってきた、ずっとそうしてきた。その俺が、今、乃絵美をなかせている。愛しいいもうとを泣かせている。ゆるせない、でもやめられない。  おれは、もう、乃絵美の『やさしいお兄ちゃん』なんかじゃない。ただ、いもうとのからだをむさぼる、愛しい、だから抱きたいというよくぼうに身をまかせるだけの、ただの男にすぎない。  こんなに、こんなにいとおしいのに。  こんなに、こんなにいとおしいから』   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ 『……よく、わからない。  もう、よくわからない……』   はっはっはっは、はっはっはっは   はっはっはっは、はっはっはっは 『お兄ちゃんが、私の中を出たり入ったりしている。  動いている。  押し込まれて、引き抜かれる、その度に痛みが走る。  けれど、それが何度も何度も繰り返される内に、よく分からなくなってくる。ただ痺れるような感覚、痛いという感覚が無くなって、麻痺してしまったようで……もう、痛いのか痺れているのかなんなのか、よく、わからない。  動いている。  押し込まれて、引き抜かれる。ただそれだけが分かる。  「はっはっはっは」と、早く忙しない引きつったような息が漏れる。  「はっはっはっは」と、早く忙しない引きつったような息が聞こえる。  身体の一番深い所に何かが当たって、何かが、ぐにゅっ、となるのが分かる。  ぐにゅっと、さらに押し付けられるのといっしょに、お兄ちゃんのざらっとした陰毛が、私の下腹と膣口に――押し込まれて引き抜かれている痺れの入り口に――触れる。ぴたんと、お兄ちゃんの陰嚢がそれに一瞬遅れて、少し下のところを叩く。  叩いたと思ったら、すぐに離れる。私のお腹の奥の奥を圧迫していた、硬くて柔らかいお兄ちゃんの先の感覚が、押しつける代わりに、今度は、ずずっと引き抜かれるものに代わる。お兄ちゃんの、そのいちばん太いところが、私の中を、わたしの流した愛えきをかき出しながら、引きぬかれていく。  はなれていく、引きぬかれていく。  引きぬかれていく、はなれていく。  けれど、それが私の中から全部ぬけ出てしまうまえに――わたしの中をかきまわしていたおそろしいものが抜けて無くなってしまう、安心、そう失、分からない、わからない――そしてまた、ふたたびわたしの中をおかしもぐりこんでくる。  それが、なんどもなんどもくりかえされる……の…』   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   ぱん、ぱん、ぱん、ぱん 「は、は、は、は」 「ひん、ひん、ひぃんんん、ぁひはぁ…おにいちゃ、おにいちゃ…」   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   ぱん、ぱん、ぱん、ぱん 『おねがい、おねがい、もうやめて。  おねがい、おねがい、やめないで…』   じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ、じゅぶ   ぱん、ぱん、ぱん、ぱん  目を開くと、乃絵美のすぐ目の前に、正樹の顔があった。 『…おとこのひとがきもちいいときって、こんなかおするの?  いままでにみたことのない、はじめてみるおにいちゃんのかお。わらっているのとも、おこっているのとも、はにかんでいるのとも、しんけんになっているのともちがう。きもちいいって、のえみのからだがきもちいいよって、そういっているひょうじょう。  わたしのからだで、のえみの○○○○で、おにいちゃんがきもちよくなってくれている。それが、とてもうれしい。  いつもいつも、わたしのことをみていてくれたおにいちゃん。やさしいおにいちゃん、わたしのためにけんかまでしてくれたおにいちゃん、かっこいいおにいちゃんだいすきなおにいちゃんおにいちゃんおにいちゃん、おにいちゃんが、いとおしい。  だから、うれしい。  だいすきなおにいちゃんを、あいしているおとこのひとを、うけいれている、そのことがうれしい……』  そしてまた、妹は兄に唇を奪われる。  妹は、痛みから逃れるように兄の唇を吸う。  感じた痛みは、喜びに代わる。  確かな繋がり、心と心だけじゃない、身体と身体との繋がり。  兄が、突き入れる。  妹が、受け入れる。  それが、全てが、全てが重ね合わされ、繋がれる。  頬と頬。唇と唇。舌と舌。  荒い兄の吐息、熱い妹の吐息。  兄の逞しい腕、妹の細い腕。重ねられて、握り、握り返される手と手。抱きしめる。身体を預けて、強く抱きしめる。預けられた身体を、強く抱きしめる。  兄は何度も何度も妹の唇を貪る。妹は唇を突き出し、同じように兄の唇を何度も何度も貪る。   ちゅむちゅぬちゅむちゅむ   ぷはぁはっは、んむう   ちゅむちゅぬちゅむちゅむ   ぷはぁはっは、んむう  兄は妹の小さな頭の後ろに手を回し、抱きかかえて、その隣に自分の頭を置いて覆い被さるようにして、もう離さないと、絶対に離さないと言うぐらいに強く抱きしめる。妹の両脚がひしと兄の腰に回される。 「ふは、は、は、はっ」 「あひ、あ、あ、あっ」  きゅううと、うねるように締め付けが強まる。   じゅぷじゅぷじゅぷじゅぶ   じゅぷじゅぷじゅぷじゅぶ  高みへ、高みへと昇り詰める。  真っ白に輝く何か、ぴんと腰から尿道を貫く激しい射精感。  堪えられない。  正樹は、最後の一突きを妹の中へ送り込んで、そしてすぐさま引き抜こうとした。  タイミングが半瞬ずれた。 「っ!!」  びゅく、びゅくと脈動するペニスの先から精子が迸る。  濃く熱い体液が膣奥を激しく叩いて、それでもそのまま抜き出されようとする。けれど、その兄の腰の動きに――抜かないで、離れないで――と、妹の脚が強く抗う。膣口がペニスを千切れる程にきつく締めつけ、兄の精液を搾り取るかのようにうねり収縮する。 「乃絵美っ!!」 「やぁああぁ……」  びゅる、びゅると、そのまま妹の膣道で兄のペニスは最後まで精子を放出し続けた。  乃絵美は、それが終わった後でも脚を正樹の腰に回したまま、決して離れようとはしなかった……。                  § 「あ……は……はっ……はぁー……はぁー」 「はぁ……はぁ……はぁー……はぁー……」  しばらく息が落ち着くのを待ってから、正樹は妹の頭を抱きかかえた腕の力を緩めて、その胸の上から身体を離す。 「はぁー…はぁ…乃絵美……大丈夫か……」  腰に回されていた乃絵美の脚が力なく解かれて、とさっと落ちる。  兄の腰がゆるゆると妹の腰から離れ、ずるりと赤黒い肉棒が膣口から抜け出る。と、緩く口を開いた膣口から愛液と精液とが混じり合った白濁液がこぷこぷと溢れ出し、妹の初めての証である破瓜の血が赤く痛々しい痕を残す内腿の谷間に沿って、シーツの上に流れ垂れ落ちた。 「はぁ…お兄ちゃん……お兄ちゃん……わたし……終わった、の…?」  兄の重みから開放されて、大きく息をしながら、焦点の合わない瞳で乃絵美が尋ねる。  上気して、汗と、涙と、唾液の跡でぐちゃぐちゃに濡れた顔。額に張り付いた前髪。いつの間にか彼女のトレードマークであった右のリボンは解け、長く美しい絹髪は白いシーツの上に流れて艶かしく乱れ広がっている。その姿は、痛々しくも、とても淫らで、そして美しい。  正樹は妹の額にかかった濡れた前髪を払い、頬を優しく撫でてやりながら答える。 「……乃絵美……ごめんな……でも、ごめんな……俺は……」  乃絵美の、ぼうっとなっていた頭がだんだんとはっきりしてくる。  じんじんとした鈍い痛みが、下腹に感じられる。 「はぁー………はぁー………」  全てが終わったことを理解して、兄の大きな手に包まれた頬の感触に気持ちまかせて、再び乃絵美は目を閉じる。  嵐のような激しい時間は去り、けれど、互いに愛し愛された痕は、己の身体に、下腹に残る痛みに繋がった生々しい記憶となって刻みこまれた。そして、今はただ、優しく緩やかな時間の中にいる――だから、安心してお兄ちゃん、大丈夫、私は大丈夫だよ――と、穏やかな呟きをもらす。 「ごめん、乃絵美……俺は………ありがとう、乃絵美…」  正樹は、俯いて、微かに泣いた。  その兄の頬に右手をそっと当て、兄がしてくれたのと同じように優しく愛しげに撫でる。そして両の手を肩に滑らせると、兄の頭を小さな胸に優しく抱いた。 「…お兄ちゃん…」  二人の間で、決して満たされることは無いと諦めていた何かが、今、ようやく満たされ……その深い充足感の中、二人は静かに眠りに落ちて行った。                               〜以下続刊(謎)〜 ※)上記小説は、Webページ「たつまき魂」の「質問掲示板」に掲載されたヨタ話をもとに、アレがそうなってこうなってナニになって○○○○○○○しているうち某氏とアレな妄想を炸裂させてるうちに○○○○になって○○○となった結果書かれた、本来は○○○○○○○用の原稿です。  現在まだまだ(全体にしてもHシーンにしても)未完成な作品ですし、全文を掲載しているわけでもありませんが、どうかご了承下さい。