──妹を、冷たい石の上に押し倒した姉は。
その彼女の細い首に手を掛けながら、顔を摺り寄せ……そっと囁いた。
「澪……。
こんな風に、同じように、私にしてくれればいいの。
そうすれば……私たちはきっと、一つになれる。ずっとずっと一緒にいられるようになるから」
「お、ねぇ……ちゃん……」
「だから、ね……」
生暖かい息が澪の首筋に吹きかけられ、そして、繭の薄く開いた唇から赤く蠢くものが覗く。
ちろちろと揺れる、蝋燭の炎。
ちろちろと、唾液に濡れ蝋燭の光に照らされたぬるりとしたものが、澪の白い首筋を這う。首から細いあごのラインに沿って、耳元へ。その窪みを丹念に舐めとり耳朶を甘噛みする。
「ふぁ……」
長い睫がふるふると震えて。
ぬるりとした感触が頬をねぶりながら降りて、唇の上をつつとなぞる。
姉の吐く息の温かさが敏感な唇の上を覆う。姉の吐く息の匂いが、呼吸とともに澪の中に入ってきて、口を、鼻腔を、喉を、肺の中を満たす。
そうして澪の中は姉の匂いでいっぱいになる。
甘い吐息、甘い声、重なる肌の匂い、温もり。繭の細い指が当てられた首筋のそこが、熱く疼く。
とくん、とくんと、命の疼きが小さな音を指に伝える。
澪は閉じた瞼の裏で、この村に来てから何度も見かけたあの紅い蝶──その姿がふわりと舞ったように感じた。
血のいろ。
生きた柔肉のいろ。
ふたり、繋がった絆のいろ。繋がれた、手と手。
暗闇の中、浮かび上がる無垢な白い肌、ふたつが交わる紅。
「一つになるの……一つになれるの……澪」
誰にも穢されていないその白磁の肌に、紅を刻むのだ……二人の『えいえん』の証として。
ゆるりと首を絞められながら、温かな血の通う道の上を白い指でなぞられながら、姉の温もりと匂いと思いとに侵されながら、澪は思う。
(もしわたしが、今お姉ちゃんがわたしにしてるみたいに、同じようにお姉ちゃんにすれば……お姉ちゃんは幸せになれるの?
それがお姉ちゃんの望みなの?)
「それが私の望みだから」
繭は夢見るような声で応える。
『そう、それがワタシタチのノゾみ』
耳の奥で、幽かに、澪の知らない誰かの声が響く。
耳の奥で、幽かに、ワタシの知っているアノヒトの声が響く。
「儀式を、しよう。
一つになるための、儀式を……」
蕩けるような声。甘い甘い蜜を、けれど痺れるような毒をも含んだ繭の声が澪の中に染み渡った。
「だから」
首筋に当てられていた手のひらが外され、代わりに澪の手をそっと握る。
そして、己が首筋へと導く。
繭が澪にしていたのと同じように。
幾度となく繰り返された、紅の儀式そのままに。
──『妹』の首に。
──『姉』の両手が、静かに。
──今、漸く、掛けられる。
どん、と、低く空気を振るわせる鼓の音。
しゃらん、と、いくつもの金属が擦れ合う音が響く。
触れ合う優しく柔らかな温もりと、繰り返し繰り返し囁かれる睦言と、満ちてくる歓喜に誘われ……『妹』の手に導かれ。
いつの間にか、繭に押し倒されていたはずの澪の体は逆に繭に圧し掛かるように押し倒していた。
その両手は、繭の首に掛かっている。
「さぁ、はじめましょう、澪……」
微笑む『妹』の瞳を見つめながら。
濁った硝子玉のような『姉』の瞳を見つめながら。
怖気るような昏いどろりとした歓喜の渦の中。
怖気るような儀式を。
悦びの儀式を。
一つになるための儀式を。
どん、どん
しゃらん、しゃららん
ゆっくり、ゆっくりと、両手に力が込められる。
繭は、愛しい半身の両手から伝えられる全てを受け入れる。
澪は、愛しい半身の首に掛けられた両手に力を入れる。
(お姉ちゃん……わたし……わたしは……)
怖い怖いと、澪の心がどうしようもなく震えた。
けれど、繭の首に掛かる両手の力は緩まない。
(あぁ……ようやく、ヤクソクをはたせる)
(あぁ、あぁ……ようやく、ヒトつになれる)
止まらない、とめられない。
怖い。
こわい。
こわい。
こわい。
なのに──!
小さく繭の唇が動いて、声にならない声が掠れた息と共に漏れ出た。
「み、お。私、を──」
──コロシテ。
毎週楽しみだった「未来少年コナン」の再放送が終わってしまった。
にしてもやっぱしまさに『大団円』じゃったのぅ、そうさのう。ほんに気持ちのええ話じゃった。感涙むせび泣き。
来週からはこの時間は何もなさそうなので、観なくちゃならん番組が減るのは歓迎っちゃー歓迎なんだけど……はふ、ちょっと寂しい。ラナのちょっぴしおばさん声が聞けなくなるなんてー。<をゐ
プラス、Yu.Nから借りて「巨人ゴーグ」も視聴中。
おおう、安彦絵がうごいてるうごいてるヨー! 伝説のまっかっかな巨人じゃなくて優しい目をした青い巨人が岩投げたりして戦ってるヨ。
15話→16話でついに○○○が出てきて、これから話が大きくうごくぜうごきまくるぜーという感じなのだった。
それはともかく、最近Windowsがphysical memory errorでブルースクリーンになることがちと多くてしょぼん。
困ったなー。物理メモリが悪いのか、ムムム。
モンスリー女史も「綺麗だ」。船長の果報者め。
やまぐうさんトコから、原稿指定と校正へ。
マニュアル校正とかの話が中心だけど、メモメモ。校正では痛い目にあってるからナー。
あと、「標準 校正必携―電算植字対応版(日本エディタースクール刊)」とかも手元にあればいいなぁとは思ってるので、メモ代わりにウイッシュリストに追加じゃよ。
誤字脱字なんかキライだ。
もにょる姉とトホホな妹をウゴツールで、なんとなく。
家紋風車を集めて朽木に帰ってきてみれば……。
そして色々あって……。
一撃死に泣かされながら漸く……。
必死の思いで紅贄祭会場に到着。
石の台座の上で澪を(ドキドキしながら眠れる贄の美女よろしく)待っていた繭。
「お姉ちゃんの、ばかーー!
そのタコチューみたいな口とほっぺたなんか、こうしてくれるー!」
「むぎゅーーーー! いひゃいいひゃいー!」
「お姉ちゃんなんて、もう知らない!」
「あうあう、ちょっとしたお茶目だったのにー、みおー」
澪を追いかける繭のほっぺたの両方に、真っ赤な手の痕が輝いていたのでした。
もえつ〜き、もえつ〜き〜♪
お姉ちゃんは甘えんぼさん。
一身上の都合(?)により「ToHeart2(AQUAPLUS)」をプレイ開始。
通常版をさくっと買ってきてWindowsに突っ込んでけんじょさんトコの「委員ちょすきすきー」で、すわあの桜舞い散るアンリアル世界にレッツゴー!……しようと思ったら、最近調子の悪いウチのDVDドライブで認識失敗、チクショー!
仕方ないのでちょいと近くに住んでるYu.Nに連絡、そちらのPCで読み取ってもらうことに。テクテク歩いて5分で「こんばんわー、たのもー」、そんなこんなでワイドな液晶TVでBS-iの鉄っちゃん番組をボケボケと見ているうちに作業完了、自宅に戻ったら無事好きすきーできましたとさ。
さんきゅー。>Yu.N
これで好きな時にいいんちょの足を思う存分くんかくんか出来るゼ!<何か妖しい知識が
でも最初はタマ姉に突貫するか。<去年小栗さん家でプレイした時は却下されたしナー
突然それとなく「復讐するは我にアリィYYYYYYYYYYYY!」という気分満載になってしまったので、「百舌鳥の贄(あんく)」を再インストール&岩波文庫版「モンテ・クリスト伯(アレクサンドル・デュマ作/山内義雄訳)」を県立図書館で借りてくるヲレ様なのだった。
復讐っていいねぇ、復讐って素晴らC、復讐サイコー!
……という風にダークフォース気分に浮かれつつ県立図書館からの帰り道の城址公園をぶらぶらしてると、桜満開で花壇の花もいっぱい咲いていたり、池の子付れの家鴨がスーイスイ泳いでいたり、そこかしこで写生してる人や昼寝している人がいたり、赤ちゃん in ベビーカーな奥さんや、ペットの犬をちょろちょろ連れてるお婆さんや、仲の良さそうな老夫婦や、屋台のおっちゃんやらがいたりして「あぁ、平和だなァ」という気分になってしまったのだった。
やっぱり復讐よくないヨ。憎しみは何も生み出さないヨ!
平和ブラボー、ラブアンドピース!
それはともかく、2005/04/19はぱえに頼まれた「虫姫さま オリジナルサウンドトラック」の注文を忘れないようにしないとアカンのでメモっておくべし。
ついでに、TFVのリメイクアルイバム「Lost Technology」も出るらしいのでこっちもメモ。
だんだんあったかくなってくる今日この頃。
妹から電話がかかってきたので何かと思ったら、仮面ライダークウガやらアギトやらのソフビ人形(バンダイのRHシリーズ等)を地元のオモチャ屋さんとかを回ってもどーしても見つからないのでネットで調べてくれという内容だったりして(ハマったのが遅かったので古いソフビは見つからなくなっているのだ)。
しゃーないなぁってなワケでぐるぐるとググりつつヤフオクとかも調べて折り返し電話。妹が旦那と一緒に子供を寝かしつけた後携帯から入札したりするののアドバイスをしているヲレ様なのだった。
そんな感じの、なんだかすげー平和な気分のサイタサイタサクラがサイタな今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでせうか。
で、ちっとも期待してなかったけどなんとなく新番組の「IZUMO -猛き剣の閃記-」を見てしまう。
……あまりのエロゲーフォーマットに眩暈がしつつも、継続視聴を決定。
理由 → 主人公・猛の親友・剛があまりにも哀れなので。
……というか、剛のそりゃグレたくもなるわと即座に納得してしまうぐらいのあまりのピエロっぷりというか、主人公の超絶優遇ぶりへの当て馬っぷりに涙。感情移入先は完全にダークイサイド側の剛Deathヨ、ドちくしょー、女なんて女なんて女なんて!
これ以降、物語を主人公×ヒロインにスポットを当てるのではなく剛と猛の関係性に置いて話を進めてくれるならちっとは期待してもいいんだけど……ムリそうだよなぁ多分。どうせならラストで猛がヒロインを完全に置き去りにして剛を選んで「俺はお前が好きだったんだぁーーー!」と叫んでくれるなら許す。<ナニを
それはともかく茶風林声の二人の剣道の師匠の爺さん、あんたもうちょっとマトモに二人の気持ちを考えて指導してやれよ! あんな場であんな言い方されてあんな負け方したら、そりゃ剛もグレるってば(涙)。あんた有罪判決じゃよ。
イケメンでも喪男化。しっと団にキミも入団!